豆柴の子犬を迎えたらすぐにでもしつけておきたい5つのことを解説

コロコロと可愛い豆柴の子犬。片手に乗ってしまうほどの小さな体を見ると思わず頬ずりしたくなるほど。あまりの可愛さについつい甘やかしてしまう飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

豆柴は体は小さくても、もともとは柴犬のため、きちんとしつけをしなければその気質から問題行動を起こすことがあります。

今回は、豆柴の子犬を迎えたら、すぐにでも実行したいしつけについて解説します

豆柴の子犬を迎えたいけれど、どうやってしつけをすればいいのかわからない人はぜひ参考にしてください。

豆柴の子犬を迎えた当日からしつけは必要

豆柴の子犬を家族として迎え入れたなら、迎え入れた当日、もしくは翌日からしつけを始めましょう。

犬の生後3週間~12週間の「社会化期」は、犬の性格を形成するうえで重要な時期であり、今後飼い主さんと信頼関係を築けるかどうかにも大きく関わってきます。

現在は動物保護法によって、生後56日を経過しなければ子犬を販売できなくなっています。つまり、ペットショップに展示されている時点ですでに生後8週間を過ぎていますので、社会化期を終えるまで約4週間ほどしかありません。

その4週間の間に、どれだけ豆柴の子犬と信頼関係を築き、しつけができるかです。豆柴の子犬を迎えた後、子犬が落ち着いたらすぐにでもしつけを始めましょう。

豆柴に見られる2つの問題行動

豆柴は賢くて勇敢な性格をしていますが、頑固で警戒心が強い一面を持っています。

豆柴の子犬のしつけを始める前に、豆柴に見られる2つの問題行動について理解を深めましょう。

1:ムダ吠え

豆柴は体こそ小さいものの、柴犬の気質を引き継いでいます。柴犬はもともとは猟犬だったため、テリトリー意識が強く非常に警戒心が強い犬です。

知らない人や犬に対して吠えて攻撃をしたり、警戒心をむき出しにすることも少なくありません

また、社会化期と呼ばれる生後3週間~12週間の間にきちんとしつけをしていなかったために、飼い主にさえ警戒心を抱くこともあります。

一度警戒心を抱いてしまうと、心を許してくれるまで時間を要します。

ムダ吠えは、吠えていても相手にしないのが基本です。吠えてもなにも要求は通らないことを学んでもらいます。吠えるのを辞めたら思いっきり褒めてあげましょう。

2:かみ癖

歯の生えかわり時期である生後3週~半年くらいまでの間、子犬は歯がむず痒いため噛みつき欲求が強くなります。

この頃の子犬はまだ噛む力が弱いためそれほど問題になりませんが、社会化期に噛む力加減を知らずに育った子犬は、成犬になっても噛む力加減がわからず、強く噛んで相手にケガをさせることがあります。

大事になる前に、これ以上噛むと痛い、噛んではいけないのだということを教えなければなりません。

歯の生えかわり以外に興奮して噛んでしまう、強い縄張り意識から噛んでしまう、ストレスや恐怖心から噛んでしまうなど、噛む理由は様々ありますが、過度に反応せず、信頼関係を築いて警戒心を解いてあげることが大切です。

豆柴の子犬に必ず教えたい5つのしつけ

子犬がストレスを感じず、リラックスしている状態で過ごしているなら、まずは人間社会で生きていくために必要なしつけから始めましょう。

指示を出すときは必ずコマンドを統一し、ひとつの動作につきひとつの単語で教えるようにします。

1:アイコンタクト

アイコンタクトは犬のしつけの基本です。

アイコンタクトは、飼い主の目を見れば何か良いことがあると学習してもらうことに意味があります。そのためにも、まずはオヤツを使って子犬の目線を飼い主の目線に誘導します。

子犬の名前を呼びながら目線を飼い主の目繊維誘導し、目が合ったら褒めながらオヤツをあげます。

褒めるときは、「Goodboy」「Goodgirl」「良い子」「ヨシ」など、何かひとつ言葉を決めて褒めてあげましょう。

アイコンタクトは「名前を呼ばれたら飼い主の目を見る」まで続けてみてください。

2:トイレトレーニング

トイレトレーニングの前に、準備したケージの中に子犬用のベッドとトイレシートを敷いておきます。

豆柴の子犬を家に迎え入れたら、そのケージの中に子犬を入れておきます。

床のニオイを嗅ぎ始めたり、クルクル回り出したらトイレの合図。そっと抱き上げてトイレシートへ誘導しましょう。トイレシートの上でじょうずにできたら、コマンドを決めてたくさん褒めてあげます。

このとき、トイレの合図に「ワンツーワンツー」などと声を掛けてあげると、今後は声に反応してかけ声でトイレをしてくれるようになります。

また、トイレシートはトイレのたびに片付けるのではなく、ニオイを残すために置いておくとトイレを覚えやすくなりますよ。

もし、トイレシートに間に合わず粗相をしてしまっても、叱らずにそっと片付けておきます。完璧にトイレシートの上でトイレができるようになったら、子犬の行動範囲を広げてあげると良いでしょう。

3:待て

待ては、ごはんやオヤツをあげる前に教えると覚えやすくなります。まず、おすわりの姿勢を作り、目線の上にオヤツやごはんを見せて「待て」とコマンドを出します。

最初は数秒でも待ての姿勢のまま待っていられたら、「よし」と声を掛けてオヤツやご飯をあげましょう。

だんだん数秒を10秒、20秒と伸ばしていき、少しの時間なら待てるように訓練します。慣れてきたら、飼い主さんが犬から距離を取ってみましょう。愛犬のもとにもどり、「よし」と声を掛けてオヤツやごはんをあげてみてください。

このとき、愛犬が楽しんで待てを覚えられるよう、もしできなくても叱らずに根気よく訓練しましょう。

4:クレートトレーニング

クレート(ハウス)は、じょうずに訓練すれば、犬にとって安心できる寝床であり自分の居場所になります。

外へ連れ出すときのキャリーケースにもなりますし、災害時にも役立ちますが、初めてクレートを見た犬は不安でいっぱいです。

クレートに慣らすためにも、クレートの扉を開けたまま部屋に置いておき、好きなオモチャを入れたり、オヤツで誘導したりして、クレートのなかは楽しい場所なんだと教えてあげましょう。

入ることに抵抗がなくなったら、今度は扉を締めて「ハウス」と声をかけ、犬がじっとしているタイミングを見計らって扉を開けてたくさん褒めてあげます。これを繰り返すと、クレートに慣れて「ハウス」のかけ声だけで中に入ってくれるようになります。

5:お留守番

犬が人と暮らす動物である以上、お留守番は避けて通れません。子犬の頃からお留守番ができるよう訓練しましょう。

ただ、お留守番といってもいきなり長時間、家の中にひとりぽっちにするのではなく、少しずつお留守番の時間を長くしていく訓練をします

まずはケージの中に入れるか、ケージのある部屋に子犬を置いて、飼い主さんは別の部屋に移動してください。

子犬が鳴いても部屋に戻らず、ひとりぽっちに慣れるまで10分程度放置します。その後、部屋に戻ったらお留守番ができたことを褒めてあげて、少しずつお留守番の時間を延ばしていきます。

お留守番の訓練は、寂しい思いをしても飼い主は必ず帰ってくるのだと信じて待ってもらうために行います。じょうずにお留守番ができたら、思い切り褒めてあげましょう。

豆柴の子犬の警戒心・ストレス緩和のためにしておきたい3つのこと

もし、子犬に極度のストレスがかかっていたり、ひどく警戒している場合は、しつけよりも子犬の警戒心やストレスを緩和することが優先です。

豆柴に人と暮らすのは楽しいものだと理解してもらえるよう、飼い主さんの努力が少し必要です。

1:十分な運動をおこなう

豆柴は体は小さいものの、元は猟犬だったため十分な運動量が必要な犬種です。

まだワクチン接種ができておらず、外に出られない場合は部屋の中で遊んであげると良いでしょう。

オモチャを使って引っ張り合いをしたり、ボール遊びしたりするとストレス解消になるはず。体力を消耗してよく眠れるようになります。

ワクチン接種が終わって外に出られるようになったら、毎日お散歩コースを変えてあげると刺激になって喜びますよ。

2:ボディータッチ

子犬の頃から、体のどこを触られても嫌悪感を抱かせないようにしておきましょう。これをボディーコントロールといいます。

尻尾、手脚、耳、口の中など、少しずつ体を触られることに慣らしていきます。そうすることで日頃のスキンシップができるほか、病院での診察時にも役に立ちます。

体に触ることになれていないと、歯磨きや爪切りの際に飼い主さんが苦労することになります…。体を触られても良い子にしているなら思い切り褒めてあげましょう。

豆柴との信頼関係を築くためにもぜひ、ボディーコントロールをマスターしてみてください。

3:音や環境に慣れさせる

ドアを勢いよくバタンと閉める音や、車のクラクション、夏の花火など、音に不快感を示して怖がったりストレスに感じる犬は多いものです。

最初は、怖さのあまりその場から逃げたり、隠れたり、攻撃行動を起こしたりしますが、これらの音は日常的に聞こえてくるものなので、子犬の頃から聞かせておくとそのうち慣れてきます。

慣れないうちは、クレートなど犬が安心できる場所に連れていくだけでも落ち着いてくるでしょう。また、音が鳴ったときに飼い主が声をかけてあげるだけでも落ち着いてきます。

まずは環境に慣れてもらうために飼い主さんが寄り添ってあげる、怖い音が鳴っても大丈夫だとなだめてあげると徐々に克服できるようになるでしょう。

まとめ

・豆柴の子犬は生後3週目~12週目の社会化期のしつけがとても大切
・豆柴は警戒心が強い
・子犬のしつけはアイコンタクトから
・ストレスや警戒心を解いてあげよう
豆柴の子犬を迎えたら教えておきたいしつけを5つご紹介してきました。
アイコンタクトはしつけの基本中の基本です。名前を呼ばれたら飼い主の目を見るくらいになると、他のコマンドをよく聞いてくれるようになるでしょう。
豆柴は頑固で警戒心が強いため、最初はなかなか打ち解けないかも知れませんが、アイコンタクトやボディーコントロールで信頼関係を築けば、徐々に環境の変化にも慣れてきます。
それでもしつけがうまくいかない、かみ癖や吠え癖が直らないときは、ドッグトレーナーさんの力を借りるのもひとつの方法です。豆柴のとの暮らしを楽しむためにも、子犬の頃からきちんとしつけをしておきましょう。