日本人になじみの深い日本犬のなかでも、飼育頭数が多く体が小さいサイズが柴犬です。その柴犬を、現在の住宅事情に合わせて室内でも飼えるように改良されたのが小さくて可愛い豆柴です。
今回は豆柴について、どれくらいの大きさを豆柴というのか、柴犬との違いはどれくらいなのか、豆柴よりもさらに小さなサイズの小豆柴とはどのような犬なのか、そして豆柴を選ぶ際の注意点について解説していきます。
豆柴を飼ってみたい、柴犬とはどんな違いがあるのかを知りたいと思っていた方はぜひ参考にしてくださいね。
豆柴の成犬の大きさは柴犬の約半分普通の柴犬との3つの違いを解説
豆柴 | 普通の柴犬 | |
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体高 | オス:30cm~34cm メス:28cm~32cm | オス:39.5cm メス:36.5cm |
体重 | オス:5~6kg メス:4~5kg | オス:8~12キロ、メス:7~10キロ |
性格 | 柴犬らしい性格。頑固で警戒心が強い。飼い主に従順で賢い | |
毛色 | 赤、黒、白、胡麻 | |
血統書 | KCジャパンが独自で発行 | ジャパンケネルクラブ |
販売価格 | 40~50万円 | 25~35万円 |
まずは気になる豆柴と柴犬のとの違いを見ていきましょう。豆柴の特徴である体の小ささから比較してみます。
1:豆柴は柴犬の体重の約半分
体重 | 体高 | |
---|---|---|
豆柴 | オス:5~6kg メス:4~5kg | オス:30cm~34cm メス:28cm~32cm |
柴犬 | オス:8~12キロ、メス:7~10キロ | オス:39.5cm メス:36.5cm |
豆柴と柴犬の違いを、体重と体高から比較してみました。
体高とは犬が四足で立った状態で、背中の肩の部分から地面までの高さのことをいいます。こうして比べてみると、体高は柴犬より約10㎝ほどサイズが小さく、体重は約半分しかありませんね
人気犬種のトイプードルのサイズが、体高約28㎝、体重が約4㎏、また、ミニチュアダックスフンドの平均体重は4~5㎏です。
トイプードルやミニチュアダックスフンドと豆柴と比較してもそれほど大きさに変わりがないことを考えると、いかに豆柴が小さいのかがよくわかります。
この動画では、普通の柴犬と豆柴のさくらちゃんが遊んでいる姿を見ることができます。
1分少々の映像ですが、柴犬とのサイズの違いにビックリされるのではないでしょうか。普通の柴犬との体格差もチェックしてみてくださいね。
2:価格は豆柴の方が柴犬より高い
ペットショップ | ブリーダー | |
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豆柴 | 220,000円~550,000円 | 300,000円~690,000円 |
柴犬 | 160,000円~320,000円 | 180,000円~280,000円 |
※「ブリーダーナビ」、ペットショップのCOO&RIKUの価格を参照しています。(ただし、生体のためそのときにいる個体によって価格は上下します。)
豆柴の価格と、普通の柴犬の価格を比べてみました。平均すると、豆柴の最多販売価格は40~50万円。一方の普通の柴犬は、25万円前後でした。
柴犬のなかで最も多い赤の柴犬は価格が安く、黒や白といった頭数の少ない柴犬は高額になっています。それは豆柴にも言えることで、赤の豆柴より黒や白の豆柴の方が高い傾向にあります。
表内の価格を比べてみても、豆柴の価格の高さが分かりますよね。豆柴人気も価格の高騰に拍車をかけているので、しばらくは豆柴の価格に変化はなさそうです。
3:豆柴はKCジャパンが発行している血統書によって証明される
柴犬は全犬種血統発行団体であるジャパンケネルクラブで認められていますが、豆柴はまだひとつの犬種として認められておらず、あくまでも柴犬としての登録です。
豆柴は京都の柴犬愛好家が約50年くらい前に柴犬を豆柴に改良したことから始まっています。そのためひとつの犬種として認めるにはまだ歴史が浅いということも理由のひとつでしょう。
ただ、スタンダードプードルが改良されてトイプードルが認められたり、スタンダードダックスフンドが改良されてミニチュアダックスフンドが認められたりする歴史を見ると、今後は豆柴もひとつの犬種としてジャパンケネルクラブに認められる日が来るかもしれませんね。
現在は、KCジャパン(日本社会福祉愛犬協会)が独自に豆柴の血統書を発行しています。
他の団体はあくまでも「柴犬」としての登録になりますので、豆柴を購入する際にはどこの団体の血統書が付属しているかを確認しておきましょう。
豆柴よりも小さい最小の柴犬「小豆柴」とは?
小豆柴 | 豆柴 | |
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体高 | オス:約27㎝ メス:25㎝ほど | オス:30cm~34cm メス:28cm~32cm |
体重 | 4㎏前後 | オス:5~6kg メス:4~5kg |
豆柴よりさらに小さいサイズの豆柴が「小豆柴(あずきしば)」です。小豆柴は極小柴ともよばれ、世界でもっとも小さな柴犬といわれています。
体高はオスで約27㎝、メスで25㎝ほどで、豆柴の体高オス30cm~34cm、メス28cm~32cmよりはるかに小さな柴犬です。とはいえ、豆柴同様ジャパンケネルクラブには認められておらず、あくまでも柴犬としての登録です。
ただし、小豆柴は、各ブリーダーの間でもスタンダードに対する考え方が一致していないのが現状です。
また、体のサイズは小さくても、その性格は柴犬を引き継いでいて、飼い主に従順で明るく、自立心や警戒心が強い性格をしています。
小型犬ブームの今、豆柴同様か、それ以上に小豆柴の人気はますます高まるのではないでしょうか。
豆柴だと思って飼ったら、普通の柴犬のように大きくなる事もある
小型犬ブームにのって豆柴はトイプードルやチワワ、ポメラニアンなどとともに、人気犬種の仲間入りをしています。
豆柴は小さければ小さいほど価値があるとされ、ペットショップでは片手で軽々抱けるほどの小さなサイズの豆柴の子犬が展示されることも増えてきました。
そのため、悪徳なブリーダーのなかには、柴犬の子犬にきちんとフードを与えず、栄養失調状態にして無理に小さくし豆柴の子犬として販売しているところもあります。
栄養失調状態で販売されている柴犬は病弱になり、病院へ行く回数が増えている犬もいれば、反対に豆柴だと思って飼ったものの、きちんと育てていると柴犬のように大きくなってしまった…という笑い話のようなトラブルが増えています。
豆柴だと思って飼ったのに大きくなってしまったから手放したい、大きくなりすぎて飼えないといった悲劇に巻き込まれないよう、豆柴を購入するときはどこの血統書が付いているのか、抱っこをしてみて体を触って痩せすぎていないかなどを確認することが大切です。
できるなら、豆柴だけを繁殖させているブリーダーから購入すればこうしたトラブルにあうことは少ないでしょう。
まとめ
・豆柴の体重はオス:5~6kg メス:4~5kg
・豆柴の体高はオス:30cm~34cm メス:28cm~32cm
・豆柴の性格は柴犬と同じ
・豆柴の血統書はKCジャパン(日本社会福祉愛犬協会)が豆柴の血統書を発行している
・豆柴だと思って飼ったら柴犬の大きさになってしまうこともある
・豆柴は信頼できるブリーダーから購入するのがオススメ