【動く宝石】7回変わるヨークシャーテリアの色の変化について解説

成長とともに7回も色が変わると言われているヨークシャーテリア。シルキーコートと呼ばれるつややかで素直な被毛は、名前のとおりまるで絹糸のように美しく繊細です。

今回は、あまりの美しさに「動く宝石」とまでいわれているヨークシャーテリアの被毛やその毛色の変化について詳しく解説しています。

ヨークシャーテリアの色の変化について知りたかった、うちの子の毛色はどう変化するの?と思う方はぜひ最後までごらんくださいね。

ヨークシャーテリアの色は基本的に「ダークスチールブルー」1色のみ成長に伴い変化する

毛色特徴
ブラック&タン
生まれて間もないヨークシャーテリアの子犬の毛色は、ほとんどがこのブラック&タン。体はほぼ黒一色で、顔や手足の先、胸と耳の先にタンと呼ばれる茶色の毛が混じる。
ブラック&ゴールド
オクシパット(後頭部)から尻尾の先までの黒は変化せず、タンの部分がゴールドに変化する。
ブルー&タン
わずかに青みがかったブラックと、タンとの対比が美しい毛色。明るめのブルーを「ライトスチールブルー」、暗めのブルーを「ダークスチールブルー」と呼ぶ。

ークシャーテリアの毛色は、基本的に「ダーク・スチール・ブルー」という毛色1色のみです。表でご紹介している毛色は、成長過程や個体によって様々に変化する毛色の名称です。

全犬種血統発行団体であるジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ヨークシャーテリアの毛色を次のように解説しています。

ダーク・スチール・ブルー(シルバー・ブルーではない)はオクシパットから尾の付け根まであり、フォーン、ブロンズ又はダークな毛と混ざることは決してない。胸の毛色は鮮やかな光沢のあるタンである。タンの毛は中間よりも根元の部分が濃く、毛先に行くに従い、明るめの色調となる。

引用:ジャパンケネルクラブ 

要するに、「胸の毛は鮮やかな光沢のあるタン(薄茶やゴールド)で、オクシパット(後頭部)から尾の付け根までは青みがかったスチールのようなグレーです」ということです。

ただし毛色には個体により差があるので、正確にはいろんな色に変化するともいえます。

例えば、タンの色が濃い子だったり、タンが薄いゴールドだったり、青みがかった黒ではなく明るいグレーだったり、様々な色があります。

1:ブラック&タンは子犬期のみの毛色

生まれてきたヨークシャーテリアの子犬は、このブラック&タンであることがほとんどです。

体のほとんどが黒で、足の先、顔、耳、胸にタンと呼ばれる茶色の毛が混ざっています。ヨークシャーテリアはここから、成長するにつれて徐々に毛色が変化していきます。

黒とタンの毛色はとてもかわいいですが、このかわいい時期を見られるのはたった1~2ヵ月なので、その間は子犬らしい毛色を楽しんでくださいね。

2:ブラック&ゴールドは成長過程の毛色

成犬に近づくにつれて、茶色かったタンの毛色が徐々にゴールドへと変化していきます。

光が当たるとキラキラと光る毛はまさにゴールド本当に美しい毛色です。

ブラック&ゴールドは成長過程の毛色なので、ここからまだ変化していきます。

後頭部から尻尾にかけての黒い毛はまだそのままの子が多いです。

3:ブルー&タンは本来のヨークシャーテリアの毛色

光が当たるとわずかにブルーに見えるスチールグレーの毛色と、ゴールドまたはシルバーのタンが美しい毛色です。

本来のヨークシャーテリアの毛色である「ダークスチールブルー」にもっとも近い毛色で、動く宝石とも呼ばれているのはこの毛色のことをいいます。

明るめのブルーを「ライトスチールブルー」、暗めのブルーは「ダークスチールブルー」と呼ばれています。

ヨークシャーテリアの成長とともに変化する毛色を楽しもう

ブラック&タンの毛色の時期を過ぎ、3~4ヵ月経つと黒い毛は徐々にグレーに変化し、その後スチールブルーと呼ばれるグレーの毛色へと変化していきます。

茶色かったタンは、ゴールドへ変化します。子犬頃の面影はまったくなくなるほど、大きく変化していく子もいるでしょう。

また、2歳を超えてからようやく変化してきたという人もいるほど、毛色が変化する時期も個体によってさまざまです。

ヨークシャーテリアが最終的にはどの色になるのかはプロにもわかりません。また、変化せず背中の黒い色が黒のままの子もいます。

ヨークシャーテリアの飼い主さんは、愛犬の成長とともに毛色の変化もまた楽しみですね。

ヨークシャーテリアの色の魅力を引き出すカットの種類3選

カットの種類特徴
ミッキーカット
ヨークシャーテリアの立ち耳を利用した丸くてふんわりかわいいスタイル。
ボディとのバランスもよくなるため人気がある。
デザインカット
飼い主さんの要望にあわせてさまざまなカットが楽しめる。
目の上はリボンを付けて楽しめるように長めにカットしたり、耳の毛だけを長くするカットも人気。
フルコート
ヨークシャーテリアの毛色を全身で楽しめるフルコート。
エレガントさを維持するためのカットや手入れは必須。

ヨークシャーテリアの毛色を楽しめるカットを3つご紹介しています。

もっともヨークシャーテリアの毛色を楽しめるのは、最後にご紹介した「フルコート」と呼ばれるカットです。艶やかな毛色と素直な毛質を存分に楽しむことができるかわりに、こまめなブラッシングなどのお手入れは必須です。

家庭では、毛色を楽しみつつ、お手入れがしやすいミッキーカットやデザインカットが人気です。

ヨークシャーテリアのカットの種類や基礎知識、セルフカットの方法などは下記の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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ブラッシングしてもらうヨークシャテリア

ヨークシャーテリアの色に関する5つのQ&A

Q1:ヨークシャーテリアなのに、色が変わりません…

ヨークシャーテリアの毛色の変化はかなり個体差があります。3~4ヵ月で徐々に毛色が変化する子もいれば、2年経ってようやく毛色が変化してきた子もいるほどです。毛の色が変化するのは個性だと思って、気長に待ってあげましょう。

Q2:ヨークシャーテリアのミスカラーって何ですか?

ミスカラーとは、本来のヨークシャーテリアの毛色ではなく、茶色の毛ばかりだったり、白い毛だったりする色のことをいいます。ミスカラーの色が生まれる理由は解明されていませんが、遺伝子的要因が大きいのではないかと言われています。ミスカラーの毛色の子は健康不安があると言われることがありますが、中には健康状態の良い子もいます。

Q3:ヨークシャーテリアの背中の色が黒いままでも大丈夫ですか?

色が変わらない子と同様、背中の毛が子犬の頃のように、黒いままの子がいます。生後数ヶ月で徐々に色が変わる子もいれば、6歳頃になってようやく黒がグレーに変化してきた子もいます。健康に過ごしていれば問題ありませんし、その子の個性だと受け止めてあげましょう。

Q4:うちのヨーキーの毛色がシルバーになってきました…

背中の黒い毛は徐々に色が変化して青みがかったグレーになっていきます。暗めのグレーに変化した毛色を「ダークスチールブルー」といい、明るめのブルーに変化した色を「ライトスチールブルー」といいます。さらにライトスチールブルーから色が抜けていって、シルバーのような色に変化する子もいます。毛色の変化は個体によってさまざまです。

Q5:ヨークシャーテリアの顔色が変わってきました

背中の黒い毛同様、顔の色も変化していきます。子犬の頃は茶色かった毛も、ゴールドへ変化し、その後さらに色が抜けてシルバーに変わる子もいます。顔の毛の色が変わると、顔が変わってしまったように感じてしまいますが、この変化もヨークシャーテリアの特色ですので、色の変化を楽しんでみてください。

 

まとめ

・ヨークシャーテリアの色は基本的に「ダークスチールブルー」1色のみ
・ヨークシャーテリアの毛色は成長に伴い変化する
・「ブラック&タン」「ブラック&ゴールド」「ブルー&タン」の順に変化していく
・カットでヨークシャーテリアの毛色を楽しもう
・ヨークシャーテリアの毛色の変化は個体によってさまざま

生涯で7回も毛色が変わるヨークシャーテリア。成長に伴って毛色が美しく変化していくのは、ヨークシャーテリアの魅力のひとつといえるでしょう。

ヨークシャーテリアの毛は、毛の先と根元の色が異なるため、カットの方法によってはまったく印象が変わることも楽しみのひとつです。

毛色の変化の仕方は個体によってさまざまでですので、ぜひ年齢ごとの毛色の変化を楽しんでくださいね。