食べるのが大好きで食欲旺盛と言われるパグ。パグの飼い主にとって、体重管理は悩みのタネの1つです。
あまりにも美味しそうに食べるのでいくらでも食べさせてあげたいと思ってしまいますが、飼い主として体重管理はしっかり行ってあげたいところ。
しかし初めてパグを飼う方にとってはすべてが手探り状態。「うちのパグ食べ過ぎかな?こんなもの?」「他の子に比べて太ってる気がする…」「パグは食欲旺盛って聞いてたけどうちの子はあまり食べない…大丈夫?」など、心配になってしまう方もいると思います。
この記事では、自分が飼ってるパグの体重に問題ないのかをチェックする目安として、月齢ごとの適正体重をまとめました。
その他、実際にパグを飼っている方の意見を参考に、成長に合わせた食事の与え方や太ってしまったときのダイエット方法も解説するので、とくに初めてパグを飼う方は必見です。
パグの成犬の適切体重は6.3kg〜8.1kg
月齢 | 体重(g) |
---|---|
1ヵ月 | 600g |
2ヵ月 | 1.3kg |
3ヵ月 | 2.3kg |
4ヵ月 | 3.5kg |
5ヵ月 | 4.6kg |
6ヵ月 | 5.2kg |
7ヵ月 | 5.9kg |
8ヵ月 | 6.2kg |
9ヵ月 | 6.3kg |
10ヵ月 | 6.5kg |
11ヵ月 | 6.5kg |
12ヵ月 | 6.7kg |
愛犬団体の「一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)」によると、パグの適正体重は成犬で約6.3〜8.1kgとされています。
チワワなどのザ小型犬と分かるような犬種に比べると大きく見えますが、実はパグも小型犬の仲間。7ヶ月を過ぎた頃から体重が安定して成犬とほぼ同じくらいの体重になります。
もちろん個体差もあるので、必ずしも適正体重の範囲内におさまるわけではありません。
「これからパグを飼う予定だけどどれくらいまで成長するんだろう?」「うちで飼ってるパグは太り過ぎてない?」などを知りたいときの目安程度にしてください。
パグの生後3ヵ月の平均体重は2.3g
犬は生後56日以内の販売が禁止されているので、ペットショップに展示されているパグは生後2、3ヶ月〜となります。
体重はおよそ2.3kgです。生まれての体重は一般的な小型犬と同じ170〜180gほどですが、パグの子犬は体重の増加が早いため、生後3ヶ月で約10倍も体重が増えます。
パグの生後6ヵ月の平均体重は5.2㎏
生後3ヶ月のときは人間の赤ちゃんよりも小さかったパグですが、半年も経つと生後1〜2ヶ月の人間の赤ちゃんと同じくらいの体重になります。
この頃から体重が安定し始め、成犬時の大きさとほぼ同じくらいの体重まで成長します。
パグの生後1年の平均体重は6.7㎏
生後8ヶ月頃からは体重の増加がゆるやかになり、1歳頃には6kg〜7kgほどになります。
パグの平均体重は約6.3〜8.1kgとされているため、8kg程度までは安心できる体重です。
そして、この頃から体重は一定になってくるため、飼い主さんがしっかりと体重を管理していかなければなりません。
パグに適切な体重管理が必要な3つの理由
- パグは食欲旺盛で管理しないと太りやすい…
- 肥満になると病気になりやすい…
- 日頃の体重を知っておくと健康管理がしやすい
犬も人間と同じく適正な体重を保つことが大切です。
とくにパグは他の犬種に比べて太りやすいため、より一層管理が重要になってきます。
パグは食欲旺盛で管理しないと太りやすい…
パグは食欲旺盛なうえ、他の犬種に比べて活動量が少ないため、太りやすいのが特徴です。
さらに、気温の変化に弱く運動や遊びが苦手なので、飼い主さんが適正な食事管理を行ってあげる必要があります。
たくさん食べてくれると可愛さのあまり与えたくなってしまいますが、食欲旺盛で運動が苦手なパグにとってダイエットは簡単ではありません…。
そのためダイエットの必要がないよう、日頃からしっかりと対策しておきたいところです。
肥満になると病気になりやすい…
肥満が原因でパグに起こりやすい病気は、糖尿病や高血圧、心臓病、皮膚病などです。
犬も人間と同じように、太りすぎると様々な病気のリスクが生じます。
さらに肥満によって体が重くなると、足や腰などに負荷がかかるため、散歩や動くことを嫌がるようになることも…。
そうなると、さらなる体重の増加に繋がり、悪循環になってしまいかねません。
日頃の体重を知っておくと健康管理がしやすい
適切な体重管理をしていると日頃のベスト体重も感覚でわかるようになってきます。
わかりにくい場合は、普段から抱っこした時の重さの変化や触って見た時の変化などをチェックしてみると良いです◎
自分の飼ってるパグのベスト体重を知っていれば、小さな変化にも気づきやすいため、健康管理もしやすくなります。
少食のパグもいる?体重や成長に合わせた食事の与え方
RER(kcal)=体重×体重×体重=√√×70
(※電卓で計算するときは、『①愛犬の体重を3乗する(体重×体重×体重)②ルート(√)を2回押す③最後に70を掛ける』で計算できます)
2.1日に必要なエネルギー量を計算する(DER)
DER(kcal/日)=RER×係数
3.1日に必要な給餌量(g)を計算する
給餌量(g/日)=DER÷フード1gあたりのカロリー数
ライフステージ | 係数 |
---|---|
成長期(4ヶ月未満) | 3.0 |
4〜9ヶ月 | 2,5 |
10〜12ヶ月 | 2.0 |
1歳以上 | 1.8 |
不妊手術済の成犬 | 1.6 |
活動量が多い | |
肥満傾向がある | 1.4 |
減量中 | 1.0 |
増量中 | 1.2〜1.4 |
老犬 | 1.4 |
※上記は、1日に必要な給餌量を計算する方法です。あくまでも目安ですので参考程度にしてください。
パグは食欲旺盛な犬種といわれていますが、もちろん個体差もあります。
なかには少食のパグもいるため、子犬の頃に中々食べてくれないと心配になる飼い主さんもいると思います。
ここでは、ドッグフードの種類やライフステージに合わせた食事の与え方についてご紹介していきます。
ドックフードの種類
ドッグフードは、水分量が少なく固めの「ドライフード」、水分量が多く柔らかい「ウェットフード」、ドライとウェットの中間の「セミモイスト」と3つの種類に分かれています。
カリカリフードは主流であるドライフードのことを指します。
生後3ヶ月頃からはしっかりと乳歯が生え揃うため、カリカリフードをふやかせて与えたり、ウェットフードなどと混ぜるなど少しずつ与えて慣れさせていきましょう。
パグの子犬期の食事
子犬期は、『子犬用』のドッグフードを与えるのが一般的です。
子犬時代はとても成長がはやく、骨や筋肉を作るのに成犬の2倍以上の栄養が必要なので、成犬用のドッグフードより栄養価が高くなるように作られています。
与える量の目安は大体ドッグフードの裏面に書かれていますが、個体によっては栄養過多or栄養不足になってしまうこともあるの要注意…
子犬期は毎日成長するため、こまめに体重を測りながら食事量を調整していきます。
生後2〜3ヶ月までは子犬用のフードをふやかして、1日に必要な量を3〜4回にわけて少量ずつあげるのが基本です。
3ヶ月を過ぎたあたりから、ふやかすときの硬さを調整してドライフードに慣れさせ、徐々に移行していきます。このときの食事の回数はこれまでと同じです。
パグの成犬の食事
成犬になると胃腸の機能が発達し1度に摂取できる量が増えるため、食事の回数は1日1回〜2回程度が目安です。
しかし、その日の体調や運動量によっても摂取量を変える必要があります。
あまり運動をしていない日や体調のすぐれていない時は量を減らすなど、日々、愛犬の体調をみながら食事の量を調整していきましょう。
食べる量としては、15kg未満なら体重の約1.2%、15kg以上なら体重の1%が目安。ただし個体差があり、活動量によっても変わってくるので体重を見ながらコントロールしてあげるのが理想です。
パグに食事を与えるときの注意点
子犬のうちは胃腸が未発達であるため、1度に多くを消化することができず、消化不良を起こしてしまうことがあります。
そのため、1日の理想摂取量をみながら3回〜4回に分けて少しずつ与えるのがおすすめ。
また、ウェットフードやセミモイストなどは痛みやすいため、賞味期限や保存方法を守り、衛生管理に気をつけることも大切です。
太り過ぎたら?パグの体重をコントロールするためのコツを4ステップで解説
パグが太り過ぎたら、飼い主がしっかりと体重をコントロールし、適切な体重に戻してあげる必要があります。
具体的にどのようにコントロールしていくのか、4つのステップごとに詳しく解説していきます。
ステップ1:まずは「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」で肥満度をチェック
パグの平均体重は約6.3〜8.1kgとされていますが、もちろん個体によって大きさや体重は異なります。
体重が少し多くても、骨格がしっかりしている場合もあるため、平均体重はあくまでも目安です。
そのため、まずは体型をわかりやすく評価できるツール『ボディ・コンディション・スコア(BCS)』を使って愛犬の状態を把握するところから初めていきます。
ステップ2:食事の質・量・回数を見直す
愛犬の状態をチェックして問題がある場合にまず見直したい点は、『食事の量や質、回数』です。
「今あげてる食事の量は適切なのか?」もう一度見直してみてください。
- 生後〜3ヶ月未満:3〜4回
- 3ヶ月〜4ヶ月:2〜3回
- 成犬:1〜2回
※回数はあくまでも目安なので愛犬の胃腸の負担を考えて調整していきます
- 2kg:45g
- 5kg:85g
- 10kg:145g
- 15kg:200g
※体重1kgあたり、15kcalくらいが大体の目安です。
食事量に問題がある場合は、まずここを見直してあげるだけでも体重管理に効果的です。
ステップ3:ドッグフードを変えてみる
食事量を調整するだけだと不安な場合は、合わせてドッグフードを『ダイエット用』に変えてみるのもおすすめです。
ダイエット用のドッグフードは人間のダイエットフードと同じように高タンパク・低脂質を意識して作られており、筋肉の維持や脂肪量の抑制に繋がります。
またドッグフードにはカロリー表示がされているため、まずは愛犬の1日のカロリー摂取量を計算し、それに合わせて選んであげることもポイント
ライフステージや個体によっても1日のカロリー摂取量は異なるため、適切なものを選んであげましょう。
ステップ4:運動量を調整する
パグはもともと気温の変化に弱く、持久力が低いといった性質を持っています。
そのため、1日の運動量が少なく、あまりエネルギーを消費しないので肥満になりやすいです。
肥満気味になってきた場合は、足腰に負担をかけないよう食事で少しずつ体重を減らした後に、お散歩や室内遊びなどで徐々に運動量を増やしていきましょう。
まとめ
✔パグは食欲旺盛で太りやすいが、中には少食のパグもいる
✔肥満になると様々な病気のリスクが増加する
✔食事量の目安は2kg:45g、5kg:85g、10kg:145g
✔太り過ぎたら食事の量やダイエットフード、運動量で調整する
適正体重は平均にすぎないので、日々愛犬をチェックし、その子にあったベスト体重を把握しておくことが大切です。
また、食欲旺盛な太りやすいといわれるパグですが、中にはもともと少食の子もいるため、他の子と比べて落ち込む必要はありません。
今回紹介した適正体重や1日の給餌量はあくまでも目安なので参考程度にしてください。
愛犬の健康を保ち長く一緒に過ごすためにも、しっかりと知識を身につけ、愛犬に合った適切な体重管理を心がけたいところです。