小さなカラダに大きな瞳、思わず抱きしめたくなる愛らしいチワワ。知名度が高く、知らない人がいないほどの人気犬種です。
そんなチワワの原産国は遙か遠いメキシコだということをご存じでしょうか?
今回は、可愛いチワワの原産国や祖先の犬、ロングコート・チワワの誕生秘話など、チワワの飼い主なら知っておきたいことをまとめてみました。
チワワの祖先を知っておくと、愛犬チワワがもっと愛しくなるに違いありません♪
【メキシコ原産】チワワの祖先犬の名は「テチチ」
チワワの原産国はメキシコです。アメリカ人がメキシコ最大の州であるチワワ州からチワワを連れて帰ったとき、「チワワ州の犬」と呼んだことをキッカケに、チワワと名付けられました。
かつては、メキシコで野生の犬として生息していましたが、メキシコの先住民に捕らえられて家畜として飼われるようになってから、しばらくは食用の犬だったというから驚きですね…。
儀式のいけにえとしても使われるなど、ペットとしてのチワワとはほど遠い犬だということがわかっています。
その後、王族の墓からチワワらしい小さな犬の骨が出土していることから、王族たちにペットとして飼われていたこともわかっています。
当時は「テチチ」と呼ばれていたようで、チワワによく似た小型の犬が当時の建造物の装飾に使用されているのが発見されています。
その後、さまざまな犬と交配を繰り返し、品種改良が進められてチワワは今のような姿になりました。
チワワの歴史が解説されている動画をご紹介しますね。
日本でチワワが人気になったのは1970年代
年代 | 内容 |
---|---|
1904年~ | アメリカケンネルクラブに正式に登録 |
1960年代~ | 都市化が進んだアメリカの住宅事情の変化やCMに出演したことで人気に火がつき飼いやすいチワワが注目される |
1970年代~ | 日本にチワワが輸入される |
1980年代~ | バブルがはじけた後、日本の住宅事情にピッタリなチワワの人気が急上昇 |
食料や“いけにえ”として悲しい飼われ方をしてきたチワワ。その後アメリカで品種改良を繰り返されてきたチワワは、1904年にやっとアメリカのケンネルクラブに正式に犬種として登録されることとなります。
当時のアメリカは、何頭もの大型犬を飼育できるほど住宅事情に余裕があったため、小さくて使役犬としては使えないチワワはあまり人気がありませんでした。
1960年代以降、都市化が進んだアメリカでは住宅事情が変わったため、飼いやすい大きさのチワワが注目されることに。アメリカではチワワがテレビのCMに出演するようになってから、人気に火がつき一気に人気犬種にその後は悲しいことに野良チワワが社会問題になりましたが、アメリカでは今でも常に登録頭数上位に入るほどの人気犬種となっています。
日本にチワワが輸入されたのは1970年代のこと。
当時の日本は高度成長期で景気が大変良く、その後のバブル景気を反映してゴールデンレトリバーやハスキー犬などの大型犬が大人気。小さなチワワの人気はまだまだ下火でした。
しかし、バブルがはじけた後、もともとの日本の住宅の事情もあって飼いやすい小型犬ブームが起こりチワワの人気も急上昇。アメリカのあとを追うようにチワワは人気犬種の仲間入りを果たしたのです。現在でもチワワはジャパンケネルクラブの常に上位に位置するほど、押しも押されもせぬ人気犬種の一員となっています。
日本ではロングコート・チワワが人気祖先犬と比べてふさふさした姿がキュート
祖先犬 | 現在のチワワ | |
---|---|---|
毛の種類 | 短毛 | 短毛(スムース)とロングコートの2種類 |
毛色 | 1種類 | 8種類以上 |
体の大きさ | 今より大きい | 1.5~3㎏と世界一小さい |
チワワはもともと毛の短いスムースしかいませんでした。
けれど、長毛種を育種するためにポメラニアンやヨークシャー・テリア、パピヨンなどとの交配によって、現在のようなカラダの大きさ、そしてロングコート・チワワと呼ばれる毛の長いチワワが誕生するようになりました。
犬はこうしてさまざまな種類の犬と掛け合わせることで、現在の犬種が誕生しています。
チワワも同様で、ロングコート・チワワと呼ばれるふわふわした可愛いチワワは、テチチと呼ばれていた頃のチワワとは大きさも姿形も大きく異なっています。
日本では、もともとあった短毛のスムースよりロングコート・チワワが人気毛色はブラックタンやチョコタン、クリームなど個性豊かな毛色が生み出されています。
人と暮らしていくために、そして、より人との距離を縮めるために犬はこれからも改良されていくのでしょう。
まとめ
・祖先犬は「テチチ」と呼ばれていた
・日本でチワワが人気になったのは1970年代
・日本ではロングコート・チワワが人気
今回は、愛らしいチワワの原産国や祖先犬のことなどについてまとめてみました。
まさか祖先犬は食料や“いけにえ”として飼われていた悲しい犬だったと知っている人は少なかったのではないでしょうか。
祖先がわかるとなぜかさらに愛犬が愛しくなりますよね。ぜひ、どんな歴史を刻んでわが家にやってきたのかを考えながら、愛犬との時間を大切に過ごしてみてくださいね。