キャバリアは抜け毛が多い犬種被毛の特徴や日ごろのケア・対策を解説

長い垂れ耳が特徴のキャバリアは、抜け毛が多い犬種です。

ペットショップで一目ぼれして連れて帰ってきたものの、一緒に暮らしてみると服や部屋の中が毛だらけでちょっとビックリという人も多いでしょう。

そこで今回は、キャバリアの被毛の特徴や日頃のケア・対策をご紹介していきます。

キャバリアの抜け毛に困っていた、対策方法を知りたいという方はぜひ参考にしてください。

キャバリアの被毛はダブルコート

犬の毛はシングルコートとダブルコートの2種類があります。

キャバリアの被毛は、オーバコート（上毛）とアンダーコート（下毛）の2種類の性質の毛からなるダブルコートです。一方のオーバーコートのみの被毛はシングルコートといいます。

オーバーコートは水を弾いたり、外部からの衝撃を緩和したり、皮膚を保護したりする役目があり、触り心地はやや剛毛です。アンダーコートは、柔らかくてふわふわとした毛で、体温を調整する役目を持ちます。

キャバリアのようなダブルコートの犬は寒さに強く、暑さに弱い傾向があり寒い国の原産であることが多いです。反対にシングルコートの犬は暖かい国原産のことが多いです。

キャバリアは抜け毛が多い犬種

ダブルコートは夏と冬の年に2回毛の生え替わる時期を迎えます。

キャバリアも毛の生えかわり時期にはビックリするほどの毛が抜けますが、１年を通して抜け毛が多いという特徴もあります。そのため、毎日のブラッシングはかかせません。

ただ、最近は部屋の空調がよく効いているので、家の中ではヒトも犬も1年中快適に過ごせるようになりました。そのため、ダブルコートの犬でも換毛期にはあまり毛が生え替わりにくかったり、生え替わりの周期が乱れたりといったことが起きているようです。

夏の熱中症対策や冬の寒さ対策のために、エアコンをかけて室温管理をすることは非常に大切です。しかし、季節に応じて犬の体の機能が正常に働くよう、環境を変化させることも大切なのです。

真夏の日中を避けることはもちろんですが、夏でもお散歩しながら外気に触れたり、季節を感じたりできるよう工夫してみましょう。

キャバリアの抜け毛対策や日頃のケア

キャバリアはダブルコートの犬のなかでも、特に抜け毛が多い犬種です。被毛のお手入れをするとともに、抜け毛対策もしっかりおこないましょう。

抜け毛対策1：毎日ブラッシングする

ブラッシングは被毛の健康を守る上で基本です。毎日おこなうことで、床に抜け落ちる毛を減らすこともできます。

また、ブラッシングは体にたまった不要な毛を取り除くだけではなく、被毛に付着しているホコリや汚れを取り除く効果もあります。

ブラッシングに使用するブラシは毛のもつれを取り除き、毛をなめらかにしてくれるスリッカーブラシがおすすめ。スリッカーブラシはブラシの先がピンのように鋭くなっているので、皮膚に当てるときは優しく力加減をしながら毛をといてあげてください。

また、キャバリアは毛が長いので、毛がもつれやすくなっています。こまめにブラッシングすると毛がもつれるのを防ぐことができます。

毎日のブラッシングで抜け毛を防ぎましょう。

抜け毛対策2：シャンプーをする

毎日のブラッシングと並行して抜け毛対策に効果的なのが定期的なシャンプーです。シャンプーは、キャバリアの抜け毛を防ぎ、皮膚を清潔にしてくれます。

毎日おこなうと、かえって皮膚炎を起こしやすくなるため、月に1～2回がおすすめ。シャンプーは体にたまった余分な抜け毛を洗い流すと共に、ノミやダニといった害虫も落としてくれます。

犬は人間に比べて皮膚が弱いため、シャンプーは人間用のものを使うと刺激が強すぎます。必ず犬用のシャンプーを使ってください。

抜け毛対策3：洋服を着せる

犬に服を着せるのは人間のエゴだという人もいますが、人間と生活していく上で服は必要な場面が多いものです。また、冬の防寒にも役立ちます。

服を着せると抜け毛がなくなるのではなく、ハラハラと抜け落ちる抜け毛が飛散するのを防ぐことが可能です。夏場は一般的な洋服を着せると暑いので、クールTシャツを着せるなどして工夫をしてみてください。

服を着せると部屋の掃除の回数が減ることでしょう。ただし、なかには洋服を嫌がる子がいるので、無理やり着せることはしないよう気をつけてください。

抜け毛対策4：レーキングする

レーキングは、専用のトリミングナイフで犬のアンダーコートを処理することをいいます。

ブラッシングは体にたまった余分な毛（死毛）を取り除くことはできますが、毛量そのものを減らすことはできません。レーキングは今生えているアンダーコートの量を減らせるので、ブラッシングと併用すれば抜け毛対策に有効です。

レーキングをおこなうと通気性も良くなるので、暑さが苦手なキャバリアも少しは夏を過ごしやすくなるでしょう。

病気やアレルギーが原因で毛が抜けることもある

キャバリアは抜け毛が多い犬種ですが、皮膚が赤くなったり皮膚が見えるほど毛が抜けるのはアレルギーか何らかの病気の可能性があります。

皮膚が見えるほど毛が抜けているのを発見したら、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。アトピー性皮膚炎や膿皮症など皮膚炎を患っているのかもしれません。

犬の健康状態は毛並みによくあらわれます。毛にツヤがある状態なら体調が良く、毛づやが悪くパサパサしているならどこか体調が悪い証拠…。ブラッシングをしていると、愛犬の健康状態を確かめられるというメリットもあります。

ぜひ愛犬の健康チェックを兼ねて毎日ブラッシングしてあげましょう。

参考：宝塚まりも動物病院

まとめ

今回はキャバリアの被毛の特徴と日頃のケア、抜け毛対策をご紹介してきました。

キャバリアはダブルコートで、抜け毛多い犬種です。ブラッシングは抜け毛対策になるだけではなく、愛犬の被毛と皮膚の健康状態のチェックも兼ねています。日頃からこまめにブラッシングをして抜け毛対策をおこないながら、愛犬の健康を守ってあげましょう。